PRGF療法とは

PRP療法におけるPRGF療法

成長因子の活性化をコントロールできる

PRGF療法は、2025年現在において唯一、手術者が成長因子を活発にするタイミングをコントロールできる治療法です。
成長因子を活発にする時間を治療部位に到達するように調整すると、成長因子を術野で最も効果的なタイミングで活用できます。

治療部位に確実にとどまる

PRGF療法では、治療を行う直前まで血小板を活性化させずに最適なタイミングで患者様の治療部位に注入します。治療部位に届くと、PRGFは血小板の作用で素早く固まります。
これによりPRGFがしっかりと治療部位に留まったうえで、成長因子を放出することが可能です。

さまざまな形で治療に応用できる

PRGFは注入する部位に合わせてさまざまな形に加工できます。たとえば、液体や固まった形状、人工的な材料と混合して使用することが可能です。
形状を変化させることにより、さまざまな治療部位に活用されています。

PRGF療法の安全性とデメリット

PRGF療法は安全性が証明された治療法ですが、一部の患者様にとってはデメリットを感じることがあるかもしれません。PRGF療法の安全性とデメリットをお伝えします。

PRGF療法における安全性

これまでの再生医療では、次のような材料が使われていました。

• 動物（牛や馬など）の骨を高温で処理したもの
• 他の人の骨を高温で処理したもの

これらの材料は、私たちの体とは異なる種類のたんぱく質や骨の成分を使ったものです。
治療で自分の体で作られていない物質が体内に入ると、アレルギー症状や拒絶反応が出るリスクがあります。

一方でPRGF療法は、自分の血液から特別な成分を取り出して使う治療法です。体の成長因子がもつ体の組織や骨を修正・再生させる働きを保ちつつ、濃度を高めた状態で使用します。自分自身の血液を使うため、副作用のリスクが低い治療ができます。

日本では、体の外に取り出した血液を体の中に戻す治療には厳しい規制があります。一般的な健康診断で行われる血液検査では、採取した血液を体の中に戻すことは認められていません。これまで、体内から一度取り出したものを活用していたのは輸血用の血液バッグのみでした。

そんななか、PRGF療法で使用されるシステムは、厚生労働省から認可を受け、体内に戻すことが認められているものです。

また、当院の理事長は「PRGFシステム認定指導医」の資格を持っています。これはPRGF療法において世界的な権威であるBTI社公認のものです。当院では患者様が安心して治療を受けられるように努めております。

PRGF療法におけるデメリット

PRGF療法におけるデメリットとして挙げられるのは、採血があることです。

「血管が細く採血が難しい」と言われてきた方や、採血が苦手な方にとっては、採血時の痛みや内出血などがデメリットになるでしょう。

採血に不安がある方もいるかもしれませんが、PRGF療法における採血は、治療を実現するための重要なステップです。当院のスタッフが丁寧にサポートいたしますので、ご安心ください。

歯科領域におけるPRGF療法の適応

PRGF療法の適応となる症状は、歯科だけでなく整形外科や美容外科などの診療科の治療まで幅広くあります。

歯科でのPRGF治療の例

歯科治療でPRGF療法が活用できる症状をご紹介します。

歯周病治療

歯の周りの組織や減少した骨の再生が可能です。歯石を取り除き、PRGF療法を併せて行うと、歯周病によって破壊された組織の修復を助け、健康な状態を取り戻せるようサポートし歯のグラつきなどを改善します。

インプラント治療

インプラント治療では、人工の歯根を顎の骨に埋め込む必要があります。

PRGF療法を活用すると、インプラントと骨の結合を促進することができ、より確実なインプラント治療が可能になります。

しかし、顎の骨が不足しているために、インプラント治療が難しいと言われた方もおられるかもしれません。当院では、PRGF療法を併用することで、骨造成を促し、インプラント治療を可能にします。

従来のインプラント治療における骨造成術は、約6ヶ月の期間が必要とされてきましたが、PRGF療法を活用するとその期間を約半分に短縮できます。

また、顎の骨には問題がない方でも、インプラント治療を行う際にPRGF療法を併せて行うことでメリットが得られます。それは、インプラントとより結合が強固になることと、顎の骨が結合する期間を短くできることです。

PRGF治療は、手術後の痛みや腫れを軽減できます。

抜歯後の治癒促進

歯を抜いたときにもPRGF療法を適応すると、歯を抜いた後の痛みや腫れを軽減し、傷口の治りを早めることが期待できます。

歯を抜いた部分にPRGFを療法を併用すると、その為、歯を抜いた後より早期に新しいインプラント治療を行うことが可能です。

さらに歯を抜くときだけでなく、抜いた後の治りが遅れている患者様に対してもPRGF療法の対応も可能になります。

外科処置後における創傷治癒の促進

睡眠時無呼吸症候群や矯正治療で行う外科処置においても、PRGF療法を同時に実施できます。
PRGF療法を併せて行うことにより、術後の傷口の治りを早めたり、痛みや腫れを軽減させたりする効果が得られるでしょう。