2026年1月13日

膝が痛い原因とは?膝の痛みでお悩みの方へ
膝の痛みには様々な原因があり、痛む場所や症状によって考えられる疾患が異なることをご存じでしょうか。適切な治療を受けるためには、まず原因を正しく見極めることが何より重要です。
今回は、整形外科専門医監修の下、膝が痛くなる主な原因や症状の見分け方、そして治療法について詳しく解説します。膝の痛みでお困りの方、受診しようとお考えの方に、ぜひ参考にしていただきたい内容です。
膝が痛くなる主な原因疾患
膝の痛みを引き起こす疾患は数多くありますが、ここでは代表的なものをご紹介します。
変形性膝関節症(へんけいせいしつかんせつしょう)
膝関節の骨の表面を覆う軟骨がすり減ることで、痛みや動かしにくさが生じる病気です。進行すると膝の曲げ伸ばしが難しくなり、痛みも強くなっていきます。
主な特徴
50代以降の女性に多く見られる
歩きはじめや立ち上がるときに膝が痛む
正座・あぐら・階段の上り下りがつらい
原因
加齢による軟骨のすり減り
運動不足・肥満・膝の使いすぎ
一度すり減った軟骨は自然には戻りませんが、早期治療で進行を抑えることは可能です。
半月板損傷(はんげつばんそんしょう)
膝の内側・外側にあるクッション(半月板)にヒビや損傷が起こる病気です。
膝をねじったり、衝撃が加わることで発症します。
主な特徴
膝を曲げ伸ばしすると「ひっかかる」感じがする
膝に水がたまる
膝がロックして動かなくなる
原因
サッカーやテニスなど、急な方向転換を伴うスポーツ
転倒や交通事故
高齢者では軽い衝撃でも損傷することがあります
その他の膝痛を引き起こす疾患
膝の痛みには、以下のような原因もあります。
スポーツや動作の繰り返しによるもの
靭帯損傷
鵞足炎(がそくえん)
腸脛靭帯炎(ランナー膝)
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
これらは、ランニング・ウォーキング・階段の上り下りなどの反復動作で発症しやすくなります。
その他の疾患によるもの
ベーカー嚢腫:膝の裏に袋状の腫れができ、圧迫感や痛みが出る
関節リウマチ:免疫の異常により関節に炎症が起こる
痛風:尿酸が関節にたまり、急激に腫れと強い痛みを起こす(膝にも症状が出ることあり)
深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群):血流の滞りにより、急な痛みや腫れが出る
膝の痛みの場所から考えられる疾患
膝のどの部分が痛むかによって、考えられる疾患が異なります。
膝の外側が痛い場合
考えられる疾患
腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)
外側半月板損傷
外側側副靭帯損傷
特徴
腸脛靭帯炎は「ランナー膝」とも呼ばれ、ランニングや階段の昇降で発症しやすい
膝の曲げ伸ばしや下り坂で痛みが強くなる
外側を押すと痛みを感じることが多い
膝の内側が痛い場合
考えられる疾患
変形性膝関節症
鵞足炎(がそくえん)
内側半月板損傷
内側側副靭帯損傷
内側滑ヒダ炎(ないそくかつひだえん)
特徴
膝の内側に炎症や腫れ、熱感がある
曲げ伸ばしや歩行時に内側が痛む
鵞足炎は変形性膝関節症と一緒に起こりやすく、押すとズキッと痛む
膝の裏側が痛い場合
考えられる疾患
ベーカー嚢腫(のうしゅ)
半月板損傷
靭帯損傷
深部静脈血栓症(しんぶじょうみゃくけっせんしょう)
特徴
ベーカー嚢腫は、膝の裏に袋状のふくらみができて重だるい
深部静脈血栓症は、急な腫れや強い痛みを伴い、命に関わることもあるため注意が必要
膝の上が痛い場合
考えられる疾患
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
大腿四頭筋炎(だいたいしとうきんえん)
膝蓋骨周囲の炎症
特徴
膝の使いすぎ(ジャンプや走行など)で発症しやすい
膝を曲げる・伸ばすと膝上に痛み
スポーツ選手やアクティブな方に多い
膝の痛みの原因を特定するための診察プロセス
膝の痛みは原因が多岐にわたるため、整形外科では段階的に原因を特定するプロセスを行います。
初診から検査までの流れをわかりやすくご紹介します。
STEP 1:問診
まずは、膝の痛みについて詳しくお伺いします。
いつから痛みがあるか
どの部分が痛むか
どんな動作で痛みが出るか
痛みの種類(ズキズキ、重だるい、引っかかる など)
さらに、これまでのケガや既往歴、ご家族の病歴、職業やスポーツ習慣なども確認します。
膝の痛みには生活習慣や体の使い方も深く関わるため、患者さまの背景を丁寧に把握します。
STEP 2:視診・触診
問診内容をもとに、実際の膝の状態を確認します。
O脚やX脚など脚の形のチェック
膝の曲げ伸ばしのスムーズさ
押した時の痛みの場所や強さ
腫れ・熱感・可動域の確認
こうした観察により、炎症や変形の有無、可動制限の程度を判断します。
STEP 3:画像検査
次に、必要に応じて画像検査を行います。
レントゲン検査:骨の形・変形・関節のすき間などを確認
MRI検査:軟骨・半月板・靭帯など、より細かい組織の状態を評価
これにより、見た目ではわからない内部の異常を正確に把握します。
STEP 4:血液検査・関節液検査(必要に応じて)
関節リウマチ、痛風、感染などが疑われる場合には、以下の検査も行います。
血液検査:炎症反応や尿酸値などを確認
関節液検査:関節内の炎症や感染の有無を調べる
これらの検査によって、炎症性疾患や代謝異常による膝痛を区別できます。
STEP 5:総合的な診断
問診・触診・画像・血液データを総合して、痛みの根本原因を特定します。
原因を明確にしたうえで、最も適した治療方針をご提案します。
膝痛の治療法〜PRGFという新たな選択肢
PRGF(成長因子を豊富に含む血漿)の特徴
この治療法は、患者さん自身の血液から抽出した血小板とその中に含まれる成長因子および血漿成分を活用し、膝関節の組織再生を促進する再生医療です。手術をせずに、体の「自然治癒力」を引き出して関節や軟骨の再生を促すことを目的としています。
PRGF治療の特徴と魅力
PRGFには、血小板に含まれる成長因子(PDGF・TGF・EGF・FGFなど)が凝縮されています。これらが相互に作用し、膝関節内の炎症を抑え、傷ついた軟骨や半月板の修復を促進します。
PRGFの主な魅力
自己血液を使用するため、アレルギーや拒絶反応の心配がほとんどない
手術を必要とせず、外来で短時間で行える
組織の再生を根本から促すため、長期的な改善が期待できる
副作用が極めて少なく、安全性が高い
他の治療との比較
| 治療法 | 主な目的 | 効果の持続 | 安全性 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ヒアルロン酸注射 | 関節の潤滑と痛みの緩和 | △ 数週間〜数ヶ月 | ◎ 高い | 症状をやわらげる対症療法 |
| PRP(多血小板血漿) | 成長因子による修復促進 | ○ 半年〜1年 | ◎ 自己血液で安全 | 一部に炎症成分(白血球)が含まれる |
| PRGF | 成長因子を高純度に抽出し再生を促進 | ◎ 6〜12ヶ月以上 | ◎ 非常に高い | 白血球や炎症因子を除去し、安全で効果的 |
| 外科手術 | 痛みの根本除去・関節置換など | ◎ 長期的 | △ 手術リスクあり | 入院・リハビリが必要 |
また、筋力不足が原因で膝に負担がかかっている方には運動療法も効果的です。変形性膝関節症や半月板損傷、鵞足炎、腸脛靭帯炎、膝蓋腱炎の方におすすめの治療で、ご自宅でも簡単に行っていただけます。膝を支える筋力を強化することで、重症度の進行を緩やかにすることが可能です。
ただし、痛みを感じる動作や運動は控えましょう。無理をして動かすことで炎症がひどくなり、症状が悪化してしまうことがあるので特に注意が必要です。運動療法は治療によって痛みが緩和してきたら開始し、少しずつ無理のない範囲で行うようにしてください。
まとめ〜膝の痛みからの解放
膝の痛みは原因が多岐にわたるため、適切な治療を受けるにはまず原因を正しく見極めることが何より重要です。問診、視診、触診、画像検査などを通じて、痛みの背景にある要因を探っていきます。
変形性膝関節症や半月板損傷をはじめ、鵞足炎、腸脛靭帯炎、膝蓋腱炎など、膝の痛みを引き起こす疾患は様々です。痛む場所によっても考えられる疾患が異なるため、症状を詳しく観察することが大切です。
膝の痛みを放置すると、歩くことが困難になったり日常生活に支障が生じて生活の質が損なわれる可能性があります。できるだけ早期に治療を開始することをおすすめいたします。
膝の痛みが続く方は、まずは整形外科専門医へご相談ください。
当院のDr吉岡は、日本整形外科学会認定専門医であり、膝関節外科を専門とする膝のスペシャリストです。これまで、なでしこジャパン(女子サッカー日本代表)のチームドクターを務めるなど、スポーツ現場や臨床の第一線で豊富な経験を積んでまいりました。
これまでに他の医療機関で改善が見られなかった方も、再び快適で自分らしい日常生活を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
膝の痛みについて気になる方は一度東京BTクリニック歯科・医科にお気軽にお問い合わせください。

著者情報 医療法人社団誠歯会 理事長 歯学博士 東京BTクリニック 歯科・医科 加藤 嘉哉 YOSHIYA KATO 【経歴】 東京歯科大学 総合歯科 東京歯科大学 インプラント専門外来 医療法人誠歯会 加藤歯科クリニック 開業 日本大学松戸歯学部非常勤講師 【資格・所属学会】 PRGF-Endoret® 指導医、公認インストラクター 日本口腔インプラント学会 専門医

