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いびき解消に効果的な歯科装置~専門医が教える選び方と効果|東京BTクリニック歯科・医科|歯と膝の再生治療|東京駅近く

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いびき解消に効果的な歯科装置~専門医が教える選び方と効果

いびき解消に効果的な歯科装置~専門医が教える選び方と効果|東京BTクリニック歯科・医科|歯と膝の再生治療|東京駅近く

2025年8月26日

いびき解消に効果的な歯科装置~専門医が教える選び方と効果

いびきの原因と健康への影響

いびきは単なる音の問題ではなく、健康に大きく関わる症状です。睡眠中に気道の柔らかい組織が呼吸による空気の流れによって震えることで発生します。特に仰向けで寝ると、筋肉が緩み、のどの空気の通り道が狭くなってしまいます。

この狭い通り道で息を吸ったり吐いたりすることで、主に口蓋垂・軟口蓋という組織などが震えて、あの特徴的な音が生じるのです。時にはオートバイの音に匹敵するほどの大きさになることもあります。

いびきの原因はさまざまです。肥満、仰向けの寝姿勢、上気道の狭窄、上気道の筋緊張低下、大きな軟口蓋、口蓋垂、上顎骨の後方位置、鼻閉、そして睡眠中の特定の薬物やアルコールによる気道筋の弛緩などが挙げられます。

最近では、いびき・口呼吸は、できるだけ早く治すべきであるという考え方が主流になっています。なぜなら、いびきをかく時は空気の流れが悪くなっており、睡眠中の呼吸は正常ではないからです。

この状態が続くと、正常な呼吸をしようとする努力呼吸が生じ、脳で目が覚めてしまう覚醒反応を引き起こします。その結果、深い睡眠やレム睡眠から浅い睡眠、または目覚めてしまい、睡眠の質が著しく低下するのです。

いびきと睡眠時無呼吸症候群の関係

いびきは閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)の前段階と言われています。睡眠時にいびきをよくかく人は、この症状まで進行している場合が少なくありません。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に息を吸うときの空気の通り道が閉塞するために呼吸が止まってしまう現象(無呼吸)が何度も起こる状態です。その結果、深い睡眠が得られず、昼間いつも眠くなり、仕事や日常生活に支障をきたします。

症状としては、大きないびきをかく、睡眠中に呼吸が10秒以上停止する、夜間に何度も目が覚める、起床時に頭痛やだるさがある、日中いつも眠いなどが挙げられます。

放置すると、日中の眠気により仕事がはかどらない、重大なミスをする、居眠り運転をするなど生活に支障をきたします。さらに深刻なのは、高血圧・心臓疾患・脳疾患などの循環器疾患のリスクが高まることです。

いびきは、パートナーに迷惑をかけるなどの社会的な問題だけでなく、いびきをかく本人の健康にも大きく影響します。喉の組織に振動によるダメージを与える可能性もあるのです。

だからこそ、「ただのいびき」と軽視せず、改善のためにしっかりと向き合うことが重要です。特に40歳以上の男性の半数以上が時々いびきをかき、そのうち10~15%が定期的にいびきをかくと言われています。

歯科装置によるいびき治療の基本

いびきや睡眠時無呼吸症候群の治療には、いくつかの方法がありますが、歯科装置による治療は比較的軽症な場合や、他の治療法が合わない患者さんに効果的です。

歯科でのいびき治療の主流となっているのが「スリープスプリント」と呼ばれる口腔内装置です。これは睡眠中に下顎を前方に軽く突き出すように固定するマウスピースの一種で、これにより気道が広がり、いびきや無呼吸の発生を抑えることができます。

スリープスプリントは小型で持ち運びしやすく、旅行先でも使うことができます。そのため、周りの家族や友人と一緒でもいびきの心配が軽減されるというメリットがあります。

どうしてこの装置がいびきに効果があるのでしょうか?

睡眠中は全身の筋肉が弛緩して口が開き、舌や喉の粘膜が喉の奥に落ち込みやすくなります。スリープスプリントを装着することで、下顎が上顎よりも前方に突き出すような形になり、横になったときの舌の落ち込みや気道の閉塞を防ぐことができるのです。

この治療法は身体への負担が少なく、CPAP治療(持続陽圧呼吸療法)に比べて、患者さん自身が感じる違和感が少ないため、より多くの方にとって使いやすい治療方法となっています。

効果的な歯科装置の種類と特徴

いびき治療に使用される歯科装置にはいくつかの種類があります。それぞれの特徴を理解して、自分に合った装置を選ぶことが重要です。

最も一般的なのは「スリープスプリント」です。これは上下の歯に装着するマウスピースで、下顎を前方に出した状態で固定します。これにより、気道が広がり、いびきや無呼吸の発生を抑えることができます。

スリープスプリントには、保険適用のものと保険外のものがあります。保険適用でスリープスプリントを作製する場合は、医療機関での診断書が必要になります。保険外のものはやや高額な治療費が必要になりますが、医療費控除が適用になる場合もあります。

また、「ナステント」と呼ばれる鼻腔拡張装置も効果的です。これは鼻の中に挿入するシリコン製の装置で、鼻腔を広げることで鼻呼吸を促進し、いびきを軽減します。特に鼻づまりが原因でいびきをかく方に適しています。

他にも「口閉じテープ」があります。これは上下の唇に垂直に貼るテープで、睡眠中に口が開くのを防ぎます。口が閉じることで下顎が上がり、気道が広がるとともに、鼻呼吸が促されていびきの改善効果が期待できます。

「鼻腔拡張テープ」も有効です。これは鼻の付け根あたりに貼るテープで、テープに付いているプラスチックのバネの反発力を利用して鼻の中を広げます。風邪や花粉症などの鼻づまりによる鼻呼吸の阻害がいびきの原因となっている場合に効果的です。

これらの装置はそれぞれ特徴があり、患者さんの症状や原因に合わせて選択することが大切です。どの装置が自分に合っているのか、専門医に相談することをお勧めします。

歯科装置を選ぶ際のポイント

いびき治療用の歯科装置を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。まず、自分のいびきの原因や症状の程度を正確に把握することが大切です。

軽度から中等度の睡眠時無呼吸症候群やいびきには、スリープスプリントなどの口腔内装置が効果的です。しかし、重度の睡眠時無呼吸症候群の場合は、CPAP(持続陽圧呼吸療法)など他の治療法が推奨される場合があります。

また、歯の状態も重要な要素です。スリープスプリントやマウスピースは、装着時に歯で固定する必要があります。歯が20本未満の場合、適切に固定ができず、装着が困難になる可能性があります。このような状況では、スプリントやマウスピースが安定せず、すぐに外れてしまう可能性が高く、十分な効果を得るのが難しい場合があります。

さらに、顎関節や鼻に疾患がある場合も注意が必要です。顎関節に問題がある方は、スリープスプリントを使用すると、装着時に不快感や痛みを感じる可能性があります。特に、睡眠中に継続して使用するのが難しいケースも少なくありません。

鼻に異常がある場合、鼻呼吸が困難になるケースがあり、スリープスプリントが向いていないこともあります。このような場合は、耳鼻科で鼻の状態を診断して、必要な治療を受けることをお勧めします。

心身症を患っている方も、いびきのマウスピース治療が適さない可能性があります。心身症は、精神的なストレスが身体に影響をおよぼして、さまざまな症状を引き起こす病気です。このような症状を抱える方は、マウスピース装着時に不安や違和感が生じる場合があります。

治療を検討する際には、医師としっかり相談して、心身の状態に合わせた対処法を選ぶことが大切です。

歯科装置の装着から効果実感までの流れ

いびき治療用の歯科装置を使用する際の一般的な流れについてご説明します。まず最初に行うのは、診察とカウンセリングです。歯科医師が診察を行い、患者さんの症状を確認します。

この際、専門の医療機関と連携して検査を行う必要があることもあります。いびきや睡眠時無呼吸症候群を診断するには、毎晩の睡眠記録、ポリグラフが必要です。これは通常、携帯型装置を用いて自宅で行われます。

診断が確定したら、次はマウスピースの作製に入ります。患者さんの歯型を取り、それに基づいてカスタムメイドのマウスピースを作成します。これにより、個々の患者さんの口腔構造に合った、快適な装着感が得られるマウスピースが完成します。

完成したスプリントは、歯科医師から使い方の指導を受け、調整を行います。装着中の違和感や不快感がないか確認することが大切です。使用方法を正しく理解し、継続的に使用することで効果を最大限に引き出せます。

装着後は定期的に歯科医院を受診し、経過観察を行います。治療の効果を確認するため、定期的に診察を行い、必要に応じて装置の調整を行うことで、より効果的な治療が可能になります。

効果の実感には個人差がありますが、多くの場合、使用開始から数日〜数週間で効果を感じ始めます。パートナーからいびきが減ったという報告や、自分自身の睡眠の質が向上したと感じることが多いようです。

ただし、装着に慣れるまでには時間がかかることもあります。最初は違和感を感じることもありますが、徐々に慣れていくことが多いです。もし長期間にわたって強い不快感が続く場合は、歯科医師に相談して調整してもらうことをお勧めします。

歯科装置の効果を最大化するための生活習慣

いびき治療用の歯科装置の効果を最大限に引き出すためには、装置の使用だけでなく、生活習慣の改善も重要です。いくつかの生活習慣の改善点を紹介します。

まず、体重管理は非常に重要です。肥満はいびきの主要な原因の一つであり、特に首周りに脂肪がつくと気道が狭くなりやすくなります。適正体重を維持することで、いびきの改善に大きく貢献します。

また、睡眠前のアルコール摂取は避けるべきです。アルコールは筋肉を弛緩させる作用があり、喉の筋肉も緩んで気道が狭くなりやすくなります。特に就寝前2〜3時間はアルコールを控えることをお勧めします。

睡眠姿勢も重要な要素です。仰向けで寝ると、重力の影響で舌や軟口蓋が喉の奥に落ち込みやすくなり、気道が狭くなります。横向きで寝ることで、気道が確保されやすくなり、いびきの軽減につながります。

規則正しい睡眠スケジュールを守ることも大切です。十分な睡眠時間を確保し、毎日同じ時間に就寝・起床することで、質の高い睡眠が得られます。睡眠不足は筋肉の緊張を低下させ、いびきを悪化させる可能性があります。

寝室の環境整備も忘れてはなりません。適切な温度と湿度を保ち、アレルゲンを減らすことで、鼻づまりを防ぎ、呼吸がしやすくなります。特に寝具やカーテンのこまめな洗濯、掃除機がけは効果的です。

これらの生活習慣の改善と歯科装置の使用を組み合わせることで、いびき治療の効果を最大化することができます。一つ一つの小さな改善が、大きな変化をもたらすことを覚えておきましょう。

まとめ:いびき解消への総合的アプローチ

いびきは単なる音の問題ではなく、睡眠の質や健康全体に影響を与える重要な症状です。本記事では、いびき解消に効果的な歯科装置について詳しく解説してきました。

いびきの原因は多岐にわたり、肥満、睡眠姿勢、上気道の狭窄、アルコールの摂取など様々な要因が関わっています。これらの原因を理解し、適切に対処することが重要です。

歯科装置、特にスリープスプリントは、いびきや軽度から中等度の睡眠時無呼吸症候群に効果的な治療法です。下顎を前方に出して固定することで気道を確保し、いびきの発生を抑えます。

ただし、歯科装置を選ぶ際には、自分の症状や歯の状態、顎関節の健康状態などを考慮する必要があります。歯が少ない場合や顎関節に問題がある場合は、別の治療法を検討した方が良いでしょう。

歯科装置の効果を最大化するためには、体重管理、アルコール摂取の制限、睡眠姿勢の改善、規則正しい睡眠スケジュールの維持など、生活習慣の改善も併せて行うことが大切です。

いびきでお悩みの方は、まずは専門医に相談することをお勧めします。東京BTクリニック歯科・医科では、患者さん一人ひとりのお口の状態に合わせた治療を通じて、口腔だけでなく体全体の健康をサポートしています。特に睡眠の質を改善する根本治療に力を入れており、いびきでお悩みの方に最適な解決策を提案しています。

いびきは放置せず、早めに対処することで、あなたとパートナーの睡眠の質を向上させ、健康リスクを減らすことができます。ぜひ専門家に相談して、あなたに合った治療法を見つけてください。詳細については、東京BTクリニック歯科・医科までお気軽にお問い合わせください。

著者情報                                              医療法人社団誠歯会 理事長 歯学博士                                      東京BTクリニック 歯科・医科 加藤 嘉哉 YOSHIYA KATO                        【経歴】                                               東京歯科大学 総合歯科                                        東京歯科大学 インプラント専門外来                                  医療法人誠歯会 加藤歯科クリニック 開業                               日本大学松戸歯学部非常勤講師                                    【資格・所属学会】                                           PRGF-Endoret® 指導医、公認インストラクター                            日本口腔インプラント学会 専門医                                  日本臨床補綴学会 専門医                                       日本歯周病学会 認定医                                         IDIA顎顔面外科矯正 指導医                                     日本睡眠学会                                            日本睡眠歯科学会

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