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睡眠時無呼吸症候群の治療法比較〜最新医療と従来法の違いとは|東京BTクリニック歯科・医科|歯と膝の再生治療|東京駅近く

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睡眠時無呼吸症候群の治療法比較〜最新医療と従来法の違いとは

睡眠時無呼吸症候群の治療法比較〜最新医療と従来法の違いとは|東京BTクリニック歯科・医科|歯と膝の再生治療|東京駅近く

2025年7月24日

睡眠時無呼吸症候群とは?基本を理解しよう

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、眠っている間に呼吸が一時的に止まってしまう病気です。この状態が一晩に何度も繰り返されると、血液中の酸素濃度が低下し、体にさまざまな悪影響を及ぼします。

「ただのいびきでしょ?」と軽視されがちですが、実はとても深刻な病気なのです。

睡眠時無呼吸症候群は大きく分けて3つのタイプがあります。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA):最も一般的なタイプで、のどの筋肉がゆるんで気道が狭くなったり、ふさがったりすることで起こります。
中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSA):脳から呼吸を司る筋肉への指令が正常に機能しないことで起こります。
混合性睡眠時無呼吸症候群:閉塞性と中枢性の両方の特徴を持つタイプです。

日本人は欧米人と比較して首が短く、あごが小さい方が多いため、少しの肥満でも首周りに脂肪がつきやすく、閉塞性睡眠時無呼吸症候群を発症しやすい傾向があります。

睡眠時無呼吸症候群の症状と危険性

睡眠時無呼吸症候群の症状は多岐にわたります。あなたは以下のような症状を感じたことはありませんか?

大きないびきをかく、睡眠中に呼吸が止まる、朝起きた時に頭痛がする、日中の強い眠気、集中力の低下、起床時の疲労感、夜間の頻尿、不眠症状、うつ状態など。これらはすべて睡眠時無呼吸症候群の症状かもしれません。

特に注意すべきなのは、睡眠時無呼吸症候群を放置することで引き起こされる合併症です。高血圧、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞、不整脈などの重大な疾患のリスクが高まります。

また、日中の強い眠気は交通事故などの重大な事故を引き起こす原因にもなります。実際に、睡眠時無呼吸症候群の患者さんは交通事故を起こすリスクが2〜7倍高いというデータもあります。

あなたの命、そして大切な人の命を守るためにも、睡眠時無呼吸症候群の早期発見・早期治療が重要なのです。

従来の治療法とその特徴

睡眠時無呼吸症候群の治療法は様々ありますが、まずは従来から行われてきた代表的な治療法についてご説明します。

CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)

CPAP療法は、睡眠時無呼吸症候群の標準的な治療法です。マスクを装着し、専用の機械から送られる圧力をかけた空気を鼻から送り込むことで、気道を広げて呼吸が止まらないようにします。

重症の睡眠時無呼吸症候群の患者さんにおいて、CPAP治療を行った場合と行わなかった場合を比較した研究によると、CPAP治療を行った患者さんは、病気のない方と変わりありませんでした。一方、CPAP治療をしなかった患者さんは、心筋梗塞や脳梗塞になる確率が約3倍と高かったのです。

CPAP療法の費用は、健康保険が適用される場合、3割負担の方で毎月約5,000円程度です。ただし、毎月診察に通う必要があります。

CPAP療法の最大の課題は、マスクの装着感や使用感の不快さから継続率が低いことです。マスクが合わない、のどや鼻が渇く、空気の圧力を不快に感じるなどの理由で、治療を中断してしまう方も少なくありません。

マウスピース(口腔内装置)

マウスピース療法は、下あごを前方に引き出すことで、舌根沈下による気道閉塞を防ぐ治療法です。軽度から中等度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者さんに効果的とされています。

CPAP療法に比べて装着の煩わしさが少なく、持ち運びも容易なため、旅行先でも使用しやすいというメリットがあります。一方で、顎関節症状や歯の移動などの副作用が生じる可能性があります。

手術療法

手術療法には、口蓋垂軟口蓋咽頭形成術(UPPP)やレーザー口蓋垂軟口蓋形成術(LAUP)などがあります。これらは、のどの余分な組織を切除して気道を広げる手術です。

手術療法は、一度の治療で効果が期待できる反面、全身麻酔が必要であったり、術後の痛みを伴ったりするデメリットがあります。また、効果の持続性についても個人差があります。

最新の治療法と技術革新

医学の進歩は睡眠時無呼吸症候群の治療にも新たな選択肢をもたらしています。従来の治療法の課題を解決する最新の治療法をご紹介します。

最新のCPAP機器

従来のCPAP機器の課題であった使用感の不快さや継続率の低さを改善するため、最新のCPAP機器では様々な工夫がなされています。

例えば、自動圧力調整機能を備えたオートCPAPは、睡眠中の呼吸状態に合わせて最適な圧力を自動調整するため、必要以上の圧力がかからず快適に使用できます。また、加温加湿器の性能向上により、のどや鼻の乾燥感も軽減されています。

さらに、無線によるモニタリング機能を搭載した機器も登場し、医師が患者さんの使用状況や治療効果をリアルタイムで確認できるようになりました。これにより、より適切な治療管理が可能になっています。

マウステーピング療法

近年、SNSなどで話題となっているマウステーピングは、睡眠中に口を開けないようにテープで固定する方法です。これにより口呼吸を防ぎ、鼻呼吸を促進することで、いびきや無呼吸の改善を図ります。

2025年1月に発表された最新の研究では、OSA患者54名を対象に、薬剤誘発睡眠内視鏡検査中の呼吸状態を観察した結果、口を閉じた状態では口を開けた状態よりも吸気流量が増加したことが報告されています。

ただし注意すべき点として、患者の22%では口を閉じることで軟口蓋咽頭の閉塞が生じ、吸気流量が逆に減少しました。これは睡眠中に有害な影響を与える可能性があります。

このような結果から、マウステーピングはOSA患者全員に一律に推奨できるとは言えません。より多くの研究が必要であり、専門医の指導のもとで個々の状態に合わせた判断が重要です。

舌下神経刺激療法

舌下神経刺激療法は、舌の筋肉を支配する舌下神経に電気刺激を与えることで、気道の開存性を維持する治療法です。小型の刺激装置を胸部に埋め込み、睡眠中に舌下神経を刺激します。

CPAP療法が合わない中等度から重度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者さんに対する新たな選択肢として注目されています。ただし、外科的処置が必要であることや、費用が高額になる可能性があるというデメリットもあります。

妊婦さんと睡眠時無呼吸症候群

妊娠中の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)は、母子ともに健康リスクを高める可能性があります。これまでCPAP療法の妊娠合併症への影響は明確ではありませんでしたが、最新の研究で重要な知見が得られています。

2024年10月に発表されたメタ分析では、OSAを持つ800人以上の妊婦を対象とした研究が分析されました。驚くべきことに、CPAP治療を受けた妊婦はCPAP治療を受けなかった妊婦と比較して、妊娠高血圧症のリスクが35%低下し、妊娠中毒症のリスクも30%低下したのです。

さらに患者の年齢や体格指数(BMI)に関わらず、このリスク低減効果が認められました。これはCPAP療法が幅広い妊婦層に有益であることを示しています。

OSAを持つ妊婦へのカウンセリングでは、これらのリスク低減効果に加えて、眠気やいびき、疲労感の改善といった生活の質に関する利点も併せて伝えることが重要です。

東京BTクリニック歯科・医科の最新アプローチ

東京BTクリニック歯科・医科では、睡眠時無呼吸症候群に対する最新の治療アプローチを提供しています。2025年4月30日に新規開院したこのクリニックでは、歯科と医科の両分野から睡眠時無呼吸症候群にアプローチしています。

PRGFを活用した革新的治療

東京BTクリニックの特徴は、PRGFを用いた再生医療の提供です。PRGFとは患者自身の血液から抽出した「成長因子」を活用し、組織の修復を促進する治療法です。自己血液を使用するため安全性が高く、回復を早める効果があります。

睡眠時無呼吸症候群の治療においても、この技術を応用することで、気道周囲の組織の状態改善を図ることができます。

PRGFとは?

包括的な睡眠時無呼吸症候群治療

東京BTクリニックでは、単に症状を緩和するだけでなく、根本的な原因にアプローチする治療を提供しています。特に以下のような方に適した治療プランを提案しています:

・CPAPを使い続けられない方
・いびきを改善したい方
・正しいかみ合わせで歯並びを治したい方
・口呼吸から鼻呼吸への改善を目指す方

治療法選択のポイント

睡眠時無呼吸症候群の治療法は多岐にわたりますが、どの治療法が自分に合っているのかを見極めるポイントをご紹介します。

重症度による選択

睡眠時無呼吸症候群の重症度は、一般的にAHI(無呼吸低呼吸指数)という指標で評価されます。AHIは1時間あたりの無呼吸と低呼吸の回数を示します。

軽症(AHI:5以上15未満):生活習慣の改善、マウスピース療法が中心
中等症(AHI:15以上30未満):マウスピース療法、CPAP療法を検討
重症(AHI:30以上):CPAP療法が第一選択

ただし、重症度だけでなく、日中の眠気や合併症の有無、生活への影響度なども考慮して治療法を選択することが重要です。

ライフスタイルとの適合性

どんなに効果的な治療法でも、ライフスタイルに合わなければ継続は困難です。例えば、出張が多い方はCPAP機器の持ち運びが負担になる可能性があります。そのような場合は、マウスピースなど携帯しやすい治療法を検討するとよいでしょう。

また、治療の継続性を高めるためには、治療に対する理解と意欲も重要です。医師や歯科医師とよく相談し、自分に合った治療法を見つけることが成功への鍵となります。

費用と保険適用

治療法によって費用や保険適用の条件が異なります。例えば、CPAP療法は重症(AHI 20以上)の場合に健康保険が適用されますが、マウスピース療法の保険適用には別の条件があります。

治療を始める前に、費用や保険適用について医療機関に確認しておくことをおすすめします。

まとめ:睡眠時無呼吸症候群治療の未来

睡眠時無呼吸症候群の治療は、従来のCPAP療法やマウスピース療法から、最新の技術を活用した治療法まで、選択肢が広がっています。

重要なのは、自分の症状や生活スタイルに合った治療法を選択し、継続することです。どの治療法も、継続してこそ効果を発揮します。

また、睡眠時無呼吸症候群は単なる「いびき」の問題ではなく、高血圧や糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞などの重大な疾患のリスクを高める可能性がある病気です。早期発見・早期治療が重要です。

東京BTクリニック歯科・医科では、PRGFを用いた再生医療や、噛み合わせや呼吸の改善も考慮した歯列矯正など、最新の治療法を提供しています。睡眠時無呼吸症候群でお悩みの方は、ぜひ専門医療機関での相談をおすすめします。

質の高い睡眠は、健康的な生活の基盤です。睡眠時無呼吸症候群の適切な治療により、日中の眠気や疲労感が改善し、生活の質が向上するだけでなく、重大な疾患のリスクも低減できます。

あなたやご家族の健康のために、睡眠の質に目を向けてみませんか?詳しい情報や相談をご希望の方は、東京BTクリニック歯科・医科までお気軽にお問い合わせください。

著者情報                                              医療法人社団誠歯会 理事長 歯学博士                                      東京BTクリニック 歯科・医科 加藤 嘉哉 YOSHIYA KATO                        【経歴】                                               東京歯科大学 総合歯科                                        東京歯科大学 インプラント専門外来                                  医療法人誠歯会 加藤歯科クリニック 開業                               日本大学松戸歯学部非常勤講師                                    【資格・所属学会】                                           PRGF-Endoret® 指導医、公認インストラクター                            日本口腔インプラント学会 専門医                                  日本臨床補綴学会 専門医                                       日本歯周病学会 認定医                                         IDIA顎顔面外科矯正 指導医                                     日本睡眠学会                                            日本睡眠歯科学会

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