睡眠時無呼吸症候群はCPAPだけが治療法ではない。|東京BTクリニック歯科・医科|歯と膝の再生治療|東京駅近く

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睡眠時無呼吸症候群はCPAPだけが治療法ではない。

睡眠時無呼吸症候群はCPAPだけが治療法ではない。|東京BTクリニック歯科・医科|歯と膝の再生治療|東京駅近く

2025年7月16日

睡眠時無呼吸症候群とは?その危険性を知ろう

睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が一時的に止まってしまう深刻な病気です。この状態が繰り返されると、血液中の酸素濃度が低下し、様々な健康問題を引き起こします。

具体的には、睡眠中に10秒以上の呼吸停止が繰り返し起こり、1時間あたり5回以上の無呼吸や低呼吸が発生する状態を指します。これにより熟眠できず、日中に異常な眠気を催すようになります。

睡眠時無呼吸症候群は決して軽視できない病気です。1時間あたり10秒以上の呼吸停止が20回以上に重症化すると、心筋梗塞や脳梗塞、眠気による事故などを引き起こし、命に関わる危険性が高まります。

実は、この病気の危険性は、がんのステージⅠの5年生存率よりも高いとされています。つまり、適切な治療を受けなければ、生命に関わる深刻な状態になりうるのです。

睡眠時無呼吸症候群の主な症状と原因

睡眠時無呼吸症候群にはいくつかの特徴的な症状があります。あなたやご家族に当てはまる症状はないでしょうか?

最も一般的な症状は、大きないびきと日中の強い眠気です。また、起床時の頭痛や疲労感、夜間に頻繁に目が覚める、熟睡感がないといった症状も見られます。

これらの症状が続く場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性を疑ってみる必要があります。

では、なぜ睡眠時無呼吸症候群が起こるのでしょうか?

最も多いタイプは「閉塞型」と呼ばれるもので、のどの気道が狭くなったり、完全に閉塞したりすることで発生します。肥満、首が短い、顎が小さい、舌や扁桃が大きいなどの要因により、気道が狭くなりやすい状態になっています。

さらに、睡眠中は咽頭の筋肉や舌の筋肉が緩むため、もともと狭い気道がさらに狭くなってしまうのです。息を吸うと、肺で生じた陰圧によって狭い気道はさらに狭くなり、ついには閉じてしまいます。

これは、ストローの端を指でふさいで吸うと、ストローがつぶれてしまうのと同じ原理です。

従来の治療法とその課題

睡眠時無呼吸症候群の標準的な治療法として最もよく知られているのが、CPAP療法です。

CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)とは、マスクを装着し、CPAP装置で圧力をかけた空気を鼻から気道に送り込む治療法です。この空気の圧力によって、狭くなった気道を広げ、睡眠中の無呼吸を防止します。

重症の睡眠時無呼吸症候群の患者さんにおいて、CPAP治療を行った場合と行わなかった場合を比較した研究によると、CPAP治療を行った患者さんは、病気のない方と変わりありませんでした。一方、CPAP治療をしなかった患者さんは、心筋梗塞や脳梗塞になる確率が約3倍と高かったのです。

また、日中の眠気など自覚症状も、CPAP療法を行うことで改善することが知られています。

しかし、このCPAP療法には、いくつかの課題があります。

まず、気道が狭い方へのCPAP使用は困難な場合があります。鼻が詰まっていたり、気道が狭くなっていたりする患者さんの場合、空気が通りにくいため、CPAPの空気の出力を強くする必要があります。そうすると、特に冬場は空気が乾燥し、患者さんの不快感が強くなることがあるのです。

また、CPAP療法は対症療法であり、根本的な気道の狭さを改善するものではありません。そのため、期待する効果が得られない恐れもあります。

さらに、CPAP療法を継続できない患者さんも多いのが現状です。臨床研究によれば、OSA患者の20%がCPAPを使用しないことを選択し、CPAP使用者の50%が1年以内にCPAPの使用を中止しているとの報告もあります。

マスクが合わない、のどや鼻が渇く、空気の圧力を不快に感じるなど、治療がスムーズに始められない方も少なくありません。

CPAPに代わる治療法の選択肢

CPAP療法が合わない、または継続が難しい方のために、様々な代替治療法が存在します。それぞれの特徴を見ていきましょう。

マウスピース(口腔内装置)療法

口腔内装置は、下顎を前方に出した状態で固定することで、気道を広げる効果があります。軽度から中等度の閉塞性睡眠時無呼吸症候群の患者さんに効果的です。

当院で提供している口腔内装置は、固定式マウスピースと可動式マウスピースを取り揃えており、CTやセファロを使用した口の形や歯並びに合わせて精密に作られたマウスピースで、快適な睡眠を提供します。マスク、騒音、ホース、接続機器などは必要なく、CPAPよりも装着の負担が少ないのが特徴です。

舌下神経電気刺激療法

2021年6月に保険適用された新しい治療法です。パルスジェネレータを鎖骨下に埋め込み、睡眠中の呼吸に同期させ微弱な電気で舌を動かす舌下神経を刺激します。

これにより、舌を収縮させて前に出し、のどを広げ、気道の通りをよくする効果があります。本治療により、睡眠中のいびきや無呼吸の軽減、主観的な眠気の改善が報告されています。

この治療法は、欧米ではすでに2万件以上の症例で実施されています。ただし、日本人と欧米人の体質の違いにより有効性が異なる可能性もあり、今後は国内での症例の蓄積が期待されています。

顎顔面骨格矯正

睡眠時無呼吸症候群の根本的な原因にあわせた外科的治療も選択肢の一つです。従来は下顎を前方に動かす手術が行われていましたが、2~4週間の入院が必要でした。

最新の治療法では、上顎の狭さから気道への悪影響を改善するための顎顔面骨格矯正が行われています。静脈鎮静法を用いた日帰り手術(手術所要時間:2~3時間)で、PRGF療法を併用することで痛みと腫れを軽減し、翌日から通常の社会生活が可能になるという大きなメリットがあります。

複合的アプローチによる効果的な治療

睡眠時無呼吸症候群の治療において、一つの方法だけに頼るのではなく、複合的なアプローチが効果的です。特に、CPAP療法が合わない方には、いくつかの治療法を組み合わせることで、より良い結果が期待できます。

レーザー治療

特定の部位にレーザーを照射し、軟組織を収縮させることで、気道を広げ、いびきを改善させる効果が期待できます。レーザー治療を併用することで、CPAPの出力を段階的に下げ、CPAP使用時の不快感が軽減される可能性があります。

お口周囲の筋肉トレーニング

加齢とともに舌の筋肉が衰え、喉の方に舌が落ち込んでいびきをかきやすくなります。舌を正しい位置に維持したり、唇を閉じたりする力を強化するためのトレーニングが有効です。

生活習慣の改善

睡眠時無呼吸症候群の治療において、生活習慣の改善も重要な要素です。

肥満は睡眠時無呼吸症候群の最も多い原因の一つです。減量することで症状が改善する可能性があります。基本的には、食事量を減らし、運動を増やすことが効果的です。

また、タバコは喉に炎症を起こし、睡眠中の無呼吸を起こしやすくします。禁煙することで、睡眠時無呼吸症候群になりにくくなります。

就寝前の飲酒も避けるべきです。アルコールは喉の筋肉を緩め、気道の閉塞を引き起こしやすくし、いびきや睡眠時無呼吸を悪化させます。

さらに、睡眠中の体位も重要です。仰向けで寝ると舌や咽頭の筋肉が後方に落ち込み、気道が狭くなります。横向きに寝ることで症状が改善することがあります。

東京BTクリニック歯科・医科の総合的アプローチ

東京BTクリニック歯科・医科では、睡眠時無呼吸症候群に対して、従来の対症療法だけでなく、最新の医療機器を積極的に導入し、患者様の負担を最小限に抑えた根本的な治療を提供しています。

当院の特徴は、総合的な診査・診断から始まります。気道の体積の測定、簡易睡眠検査の実施、専門機関と連携した詳細検査を行い、患者様一人ひとりの状態に合わせた治療計画を立てます。

また出張や移動が多い方でCPAP治療が継続できない方には、固定式マウスピース、又は可動式マウスピースを提供しどこでも睡眠時無呼吸症候群の治療を行うことができます。

根本的治療として、顎顔面骨格矯正を提供しています。この手術は、静脈鎮静法を用いた日帰り手術で、PRGF療法を併用することで痛みと腫れを軽減します。翌日から通常の社会生活が可能なため、患者様の負担を最小限に抑えることができます。

また、レーザー治療やお口の周りのトレーニングの指導も行っています。レーザー治療は特定の部位に照射し軟組織を収縮させることで、気道を広げ、いびきを改善させる効果が期待できます。お口周囲の筋肉トレーニングでは、舌を正しい位置に維持したり、唇を閉じたりする力を強化するための方法を指導します。

さらに、患者様の状態に合わせて、マウスピース療法も併用しています。

このように、東京BTクリニック歯科・医科では、患者様一人ひとりの状態に合わせた総合的なアプローチで、睡眠時無呼吸症候群の根本的な改善を目指しています。

まとめ:CPAPだけに頼らない睡眠時無呼吸症候群治療の選択肢

睡眠時無呼吸症候群は、放置すると心筋梗塞や脳梗塞などの重大な疾患のリスクを高める深刻な病気です。その標準的な治療法としてCPAP療法が広く知られていますが、すべての患者さんに合うわけではありません。

CPAP療法が合わない、または継続が難しい方のために、マウスピース療法、舌下神経電気刺激療法、顎顔面骨格矯正など、様々な代替治療法が存在します。

また、レーザー治療やお口周囲の筋肉トレーニング、生活習慣の改善など、複合的なアプローチも効果的です。

東京BTクリニック歯科・医科では、患者様一人ひとりの状態に合わせた総合的な診査・診断を行い、最適な治療法を提供しています。特に、静脈鎮静法を用いた日帰り手術による顎顔面骨格改善や、PRGF療法を併用した痛みと腫れの軽減など、患者様の負担を最小限に抑えた根本的な治療に力を入れています。

睡眠時無呼吸症候群でお悩みの方、CPAP療法が合わないとお感じの方は、ぜひ一度、当院にご相談ください。あなたに合った最適な治療法をご提案いたします。

著者情報                                              医療法人社団誠歯会 理事長 歯学博士                                      東京BTクリニック 歯科・医科 加藤 嘉哉 YOSHIYA KATO                        【経歴】                                               東京歯科大学 総合歯科                                        東京歯科大学 インプラント専門外来                                  医療法人誠歯会 加藤歯科クリニック 開業                               日本大学松戸歯学部非常勤講師                                    【資格・所属学会】                                           PRGF-Endoret® 指導医、公認インストラクター                            日本口腔インプラント学会 専門医                                  日本臨床補綴学会 専門医                                       日本歯周病学会 認定医                                         IDIA顎顔面外科矯正 指導医                                     日本睡眠学会                                            日本睡眠歯科学会

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