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睡眠時無呼吸症候群用マウスピースの種類と選び方|東京BTクリニック歯科・医科|歯と膝の再生治療|東京駅・京橋駅近く

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睡眠時無呼吸症候群用マウスピースの種類と選び方

睡眠時無呼吸症候群用マウスピースの種類と選び方|東京BTクリニック歯科・医科|歯と膝の再生治療|東京駅・京橋駅近く

2025年11月24日

睡眠時無呼吸症候群用マウスピースの種類と選び方

睡眠時無呼吸症候群用マウスピースとは?基本的な仕組みと効果

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が何度も止まってしまう病気です。いびきがひどい、日中の強い眠気に悩まされている、起床時に頭痛がするといった症状でお悩みの方は、この病気の可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群用マウスピースは、このような症状を改善するための装置です。歯科医師が患者さんの口の形に合わせて作る特殊なマウスピースを、就寝時に装着することで気道を確保し、呼吸を改善します。

マウスピース治療の仕組みは、下顎を前方に移動させることで気道を広げるというシンプルなものです。睡眠中は筋肉が弛緩して舌が喉の奥に落ち込みやすくなりますが、マウスピースによって下顎が前方に保持されることで、舌も前方に引っ張られ、気道が確保されるのです。

これにより、いびきや無呼吸の回数が減少し、血中酸素濃度の低下も改善されます。結果として、睡眠の質が向上し、日中の眠気や倦怠感、集中力の低下といった症状も軽減されるのです。

睡眠時無呼吸症候群用マウスピースの種類

睡眠時無呼吸症候群用マウスピースには、大きく分けて「上下一体型」と「上下分離型」の2種類があります。それぞれに特徴とメリット・デメリットがありますので、詳しく見ていきましょう。

上下一体型マウスピース

上下の歯を覆う部分が一体となっている構造です。

上下が固定されているため下顎の位置の微調整ができないという制約があります。また、使用により不快感や顎関節を痛める場合もあり、嚥下や咳がうまくできないといったデメリットも存在します。

上下分離型マウスピース

上下分離型マウスピースは、上下の歯を覆う部分が分かれており、特殊な連結機構で下顎の位置を調整できる構造になっています。下顎の位置の微調整が可能なため、長期使用しても適切な状態で使用できるのが大きな特徴です。

また、上下が分離しているため顎を動かすことができ、顎関節への負担が少なく、嚥下や咳も可能です。

どちらを選ぶべきか迷った時は、症状の程度や予算、使用感の好みなどを考慮して、歯科医師と相談しながら決めるのがよいでしょう。

マウスピース治療が適している人とそうでない人

睡眠時無呼吸症候群のマウスピース治療は、すべての方に同じように効果があるわけではありません。どのような方に適しているのか、また効果が出にくい場合もあるのか、詳しく見ていきましょう。

マウスピース治療が適している人

マウスピース治療が特に効果的なのは、以下のような特徴を持つ方です。

軽症から中等症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(AHI<15/hr)の方
非肥満体型(BMI<30kg/m²)の方
いびきが主な症状の方
CPAP療法が合わない・使い続けられない方
外科的手術に抵抗がある方
口蓋垂が太くて長い方、軟口蓋低位の方

研究報告によると、非肥満体型と軽症の閉塞型睡眠時無呼吸の条件がある場合には、マウスピース治療はいびきの軽減に効果があるという結果が報告されています。

マウスピース治療の効果が出にくい人

一方で、以下のような方には効果が出にくい可能性があります。

高度肥満(BMI≧30)の方
中等症~重症の睡眠時無呼吸症候群(AHI>15/hr)の方
鼻疾患(副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎など)によるいびきの方
扁桃腺肥大が原因のいびきの方
歯周病や虫歯がある方、残存歯が少ない方
顎関節症の方

肥満体型のある人に対して、いびき軽減の効果が確実にあるとは言えません。WHO基準の肥満(BMI>30kg/m²)がある場合、あるいは中等症~重症の睡眠時無呼吸(AHI>15/hr)に該当する場合、マウスピース治療の効果および長期予後については不明な点もあります。

マウスピース治療とCPAP治療の違い

睡眠時無呼吸症候群の治療法として、マウスピース治療とCPAP治療はどのように違うのでしょうか。それぞれの特徴を比較してみましょう。

CPAP治療の特徴

CPAP療法は、鼻や口にマスクを装着し、機械から一定の圧力で空気を送り込む治療法です。送り込まれた空気の圧力により、睡眠中に狭くなった気道を広げて保持します。

中等度から重度の睡眠時無呼吸症候群に対して、最も効果的な治療法として広く普及しています。使用した夜から効果を実感できることが多く、AHIの改善率も高いのが特徴です。

しかし、マスクの装着感や機械の音、毎月のレンタル料金(約5,000円/月)という経済的負担があります。また、電源が必要なため、停電時や旅行先での使用に制約があることも考慮すべき点です。

マウスピース治療の特徴

マウスピース治療は、先述したように下顎を前方に移動させることで気道を確保する方法です。軽度から中等度の睡眠時無呼吸症候群に対して効果的とされています。

最大の利点は、その携帯性の高さです。小さなケースに入れて持ち運びでき、電源も不要なため、どこでも使用できます。出張が多いビジネスマンや、旅行好きの方にとって、この利便性は大きなメリットです。

また、使用時の違和感が少なく、継続率が高いことも特徴です。ただし、効果には個人差があり、約70%の患者さんで改善が見られるとされています。

マウスピース治療の流れと費用

マウスピース治療を受ける場合、どのような流れで進み、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

治療の流れ

マウスピース治療は、以下のような流れで進みます。

医科(睡眠クリニック、内科、耳鼻咽喉科など)での診断と紹介状の取得
歯科での口腔内検査、レントゲン検査
歯の型取り
マウスピースの作製
装着と調整
定期的なフォローアップ

まず、睡眠時無呼吸症候群と診断されることが重要です。いびきだけでは保険適用になりませんので、医科での診断と紹介状が必要となります。

歯科では口腔内の状態や顎関節の評価を行い、マウスピース治療が適切かどうかを判断します。問題がなければ歯の型を取り、それをもとにマウスピースを作製します。

装着後は、使用感や効果を確認しながら必要に応じて調整を行います。また、定期的な歯科受診により、マウスピースの調整や口腔内の健康チェックを行うことが重要です。

保険適用の条件と自己負担額

2004年から、マウスピースを用いた治療に対して健康保険が適用されるようになりました。ただし、保険適用となるのは、医師によって睡眠時無呼吸症候群と診断された場合のみです。

自費診療の場合の費用

固定式:35,000円

医科からの紹介状ありの場合:20,000円

可動式:130,000円

マウスピース治療の注意点とメンテナンス

マウスピース治療を長期間効果的に続けるためには、いくつかの注意点とメンテナンス方法を知っておくことが大切です。

使用上の注意点

マウスピース治療を始める際には、以下の点に注意しましょう。

初めのうちは違和感があるため、徐々に使用時間を増やしていく
朝起きた時に顎の違和感がある場合は歯科医師に相談する
歯並びに変化を感じたら早めに相談する
定期的な歯科受診を欠かさない

マウスピース治療は比較的安全な治療ですが、長期使用により顎関節への負担や歯の移動が生じる可能性があります。違和感や痛みを感じたら我慢せず、早めに歯科医師に相談することが大切です。

マウスピースのメンテナンス方法

マウスピースを清潔に保ち、長持ちさせるためには、適切なメンテナンスが欠かせません。

使用後は毎回洗浄する(ぬるま湯と歯ブラシで優しく洗う)
洗浄剤は歯科医師の指示に従う(一般的な入れ歯洗浄剤は素材を傷める可能性があります)
乾燥させてから専用ケースに保管する
熱湯や直射日光は避ける(変形の原因になります)
定期的に歯科でプロフェッショナルクリーニングを受ける

適切なケアを行うことで、マウスピースの寿命を延ばし、常に清潔な状態で使用することができます。一般的なマウスピースの耐用年数は約2-3年ですが、使用状況やメンテナンス状況によって異なります。

よくある質問(Q&A)

最後に、マウスピース治療に関してよくある質問にお答えします。

Q1: マウスピース治療は保険が適用されますか?

A: 医師によって睡眠時無呼吸症候群と診断された場合、上下一体型のマウスピースであれば保険適用となります。ただし、いびきの症状だけでは保険適用にならず、全額自己負担となります。また、上下分離型のマウスピースは保険適用外です。

Q2: マウスピースはどのくらいの期間使えますか?

A: 一般的に約2-3年程度が耐用年数と言われていますが、使用状況やメンテナンス状況によって異なります。定期的に歯科医師のチェックを受け、必要に応じて調整や作り直しを検討しましょう。

Q3: マウスピース治療で副作用はありますか?

A: 初期には口腔内の違和感や唾液の増加、顎の不快感などがあることがあります。長期使用では、稀に歯の移動や顎関節への負担が生じる可能性があります。これらの症状が気になる場合は、歯科医師に相談しましょう。

Q4: CPAPとマウスピース、どちらが良いですか?

A: 症状の重症度によって異なります。軽症から中等症の場合はマウスピース、中等症から重症の場合はCPAPが推奨されることが多いです。また、生活スタイルや使用感の好みによっても選択が変わります。CPAPとマウスピースの併用も効果的です。医師と相談しながら、自分に合った治療法を選びましょう。

Q5: マウスピースを使っても効果がない場合はどうすればよいですか?

A: マウスピースの調整が適切でない可能性があります。まずは歯科医師に相談し、調整を試みましょう。それでも効果がない場合は、CPAP治療や手術的治療など、他の選択肢との併用を検討する必要があるかもしれません。

まとめ

睡眠時無呼吸症候群の治療は、症状の程度や生活スタイルに合わせて選択することが大切です。マウスピース治療が適している方にとっては、手軽で効果的な治療法となります。まずは専門医に相談し、自分に合った治療法を見つけましょう。

著者情報                                              医療法人社団誠歯会 理事長 歯学博士                                      東京BTクリニック 歯科・医科 加藤 嘉哉 YOSHIYA KATO                        【経歴】                                               東京歯科大学 総合歯科                                        東京歯科大学 インプラント専門外来                                  医療法人誠歯会 加藤歯科クリニック 開業                               日本大学松戸歯学部非常勤講師                                    【資格・所属学会】                                           PRGF-Endoret® 指導医、公認インストラクター                            日本口腔インプラント学会 専門医                   

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